情報とデータについて、解説します。以下について、知ることができます。
・情報とは何か
・データとは何か
・コンピュータ化とは
■情報とは何か
「物事の事情を人へと伝えるためのもの」というのが辞書的な解釈です。
情報は、物事の事情を語る人によって作り出されます。
そして、目や耳で認識され、脳によって理解されることで、はじめて「情報」となります。
目や耳で認識されるためには、情報は、文字、図表、音などで表現される必要があります。
そして、それらを脳で理解するには、意味が含まれている必要があります。
情報は、人がいる限り、枯れることなく生み出されます。
ニュース、チャット、メール、ホームページ、ブログ、論文、ビジネス文書、設計資料など、
毎日、誰かが、どこかで、情報を生成しています。
情報は、偏在しています。
世の中には、膨大の情報があるはずですが、常に、情報は不足しています。
いま目の前でアクセスできる情報は、ごく一部の限られた情報にしかすぎません。
理由は、重要な情報ほど、生存できるエリア(領域)が決まっているからです。
たとえば、会社内、部署内、個人間でしか共有できない機密情報、個人だけの機密情報などです。
そして、不正に持ち出されることがない限り、そのエリアから出ることはありません。
■データとは何か
データは、デジタル=数字で表現された情報のことです。
データには、以下のような種類があります。
整数(0、1、2、3、4、5、6、7、8、9)
実数(1.123など)
文字(A、B、C、D、E、Fなど)
論理値(真、偽)
これらはすべて数字を使って、定義されます。
たとえば、「2」という整数を考えてみましょう。
これをデジタルで表現すると、次のようになります。
「10」
「エッ、2が10になった!」と思われた方もおられるでしょう。
しかし、そうではありません。
私たちが普段、使っている数字は、
「0」「1」「2」「3」「4」「5」「6」「7」「8」「9」
の10個の数字を使っています。これを10進数といいます。
デジタルでは、「0」と「1」の2つの数字しかありません。これを「ビット」と呼びます。
数学の世界では、このような「0」と「1」だけで表現される数字を2進数と言います。
2進数でしか使えない数字で、10進数で「10」を表現すると、「1010」となるのです。
たとえば、10進数の「2」を2進数で表してみます。
「0」から「1」となった後、桁上がりして「10」となります。
そして、0~9の10進数を2進数のビットで表すと、以下となります。
10進数 | 2進数 |
0 | 0 |
1 | 1 |
2 | 10 |
3 | 11 |
4 | 100 |
5 | 101 |
6 | 110 |
7 | 111 |
8 | 1000 |
9 | 1001 |
文字についても同じように、数字を使って定義されています。
たとえば「A」という文字は、10進数の「65」に割り当てられています。
つまり、「65」だったら「A」を画面に表示するように処理されます。
ほかの種類のデータも同じように、数字で表現され、デジタル化されます。
データは、デジタルであるからこそ、コンピュータを使って処理することができます。
■コンピュータ化とは
コンピュータは、データを処理するために作られた機械(マシン)です。
コンピュータ化とは、いかにしてデータを上手に処理するかを考えることです。
この「いかにしてデータを上手に処理するか」を考えることこそが、
「ロジック」を生み出すこととなります。
ロジックとは、理論的に矛盾や間違いのない一連の手順のことです。
優れたロジックは、さらに一切の無駄を省かれ、高速に動作します。
ロジックの中では、データの参照と変換が行われ、データの形を変えていきます。
そして、ロジックによって、データは流れ(フロー)、蓄積されていきます。
このデータの蓄積が、資産(ストック)として価値を生み出すことになります。
最終的に何のデータを集めてストックとするのか、
それを意識することがコンピュータ化において重要です。